logomarkJATI

本部管轄の活動

【講演内容・講師紹介】第20回トレーニング指導者研修・交流会(オンデマンド)

トレーニング指導者にとっての“サステナビリティ(持続可能性)”とは何か。それは、いつの時代においても不変である基礎・基本を理解し習得しなければならない一方で、変わっていかなければならないものもまた理解し取り入れていかなければ進展はない――つまり、確かな基盤と柔軟な対応力が兼備されてこそ、真の指導力は育まれていくということではないでしょうか。

AIの急速な進化と普及によって、いまトレーニング指導のあり方にも様々な変化が訪れてきています。本研修会を、トレーニング指導者が真に社会に求められる専門職として、身に付けておくべき本質と新たな創意工夫のヒントを得るための絶好の機会としていただければ幸いです。

本オンデマンドセミナーは、2025年11月30日(日)実施の「第20回トレーニング指導者研修・交流会」における6講演の録画配信です


●基調講演
体力・健康度の個人差が大きい中で高齢期に望まれる身体運動とそのあり方~生きがいと自立維持のために~

講師:竹島伸生氏(朝日大学 教授)

私は、高齢者の運動による健康づくり研究を長期に行ってきました。運動の効果は、明らかに特異性が生じます。従って、エアロビクス、レジスタンス、バランス、柔軟運動の4種類を巧みに行う必要があります。高齢期は、生きがいづくりと機能的自立の維持が重要です。

体力・健康度は個人差が大きいですが、人の能力を低く見積もっている可能性も否定できません。一方、自立を損なう大きな要因に転倒(→骨折→寝たきり)があります。本講演では、機能的自立を損なう転倒のリスク評価とバランス運動を改めて紹介できればと思います。また身体的、精神的、社会的効果の視点で運動やトレーニングの意義を考えることを強調したいです。

 ●全体講演
 私のトレーニング指導歴の中からお伝えしたいこと~変わらずに感心させられるエクササイズについて~

講師:阿部良仁氏
(NPO法人日本健康運動指導士会 監事、元 米国NSCA本部CASCE(ストレングス&コンディショニング教育認証評議会)理事、元 特定非営利活動法人NSCAジャパン 事務局長)

私が専門外のトレーニング指導を始めたのは明確ではありませんが1985年くらいだったと思います。対象は主にスキーヤーでした。その後、本格的に勉強したくて渡米し体育学修士とCSCSという資格をとって帰国したのが1992年でした。それから本当に少しずつですが指導の幅を広げつつ、トレーナーを育成する団体の事務職を経て、現在はパーソナルトレーナーという肩書で日々悪戦苦闘しています。そんな私がこれまで実践してきたエクササイズ指導の中で、ずっと変わらずにその素晴らしさに感心させられているものをいくつか皆さんにご紹介したいと考えています。何かの参考になっていただければ幸いです。

分科会A

●歴史から紐解くフィジカルトレーニング~ボディビルからコンストレインツレッドアプローチまで~
講師:井上大輔氏(Trem代表)

フィジカルトレーニングの歴史はボディビルから始まりウエイトリフティング、そしてファンクショナルトレーニングやコンストレインツレッドアプローチなど多種多様な枝分かれを起こして現在に至ります。 このように多種多様なトレーニングが存在する中、我々は一体どれを選択すれば良いのか? 迷われている方も多いと思います。

今回のセミナーはフィジカルトレーニングの歴史を見ながら、それぞれのトレーニングを紐解き、目の前のクライアントや選手にとって必要なものを取捨選択するためにはどのように考えれば良いかを講義していきます。トレーニング業界の過去を紐解き未来を見据えることで、変わらないといけないものと変わってはいけないものを選別していきます。

●成果を引き出す「コーチングの型」~理論と実技から探る『伝える力』と『信頼関係構築』の重要性~

講師:川田真琴氏
(株式会社R-body 統括責任者/コンディショニングコーチ)

専門家として高めた知識や技術を相手に効果的に伝えるためには、再現性のある「コーチングの型」を理解することが大きな助けとなります。従来の属人的な指導スタイルでは成果にばらつきが生じやすい一方、体系化されてきた「伝達スキル」を活用することで、動作改善や機能向上の確度を高めることができます。本講座では、理論と実技を通じて、「コーチングの型」がもたらす効果を理解するとともに、人と人との信頼関係が成果を高める鍵となることを検証します。

さらに、実技を通して、受講者同士でのフィードバックを行い、自らの指導スタイルを振り返りながら、コーチングの重要性とリレーションシップの価値を実感していただきます。経験豊富な指導者から学生まで、誰にとっても現場で活用できる知見と技術を習得できる講座です。

※本講演は、講義と現場指導を想定したコーチングの演習・グループワーク形式で行います(トレーニングの実技ではありません)

分科会B

●リカバリーの温故知新
講師:阿部さゆり氏(PRI Japan 代表)

ツールやサプリなど新商品が続々と登場し、「目まぐるしく変わる」ように見えるアスリートのリカバリー分野。それらに惑わされず、専門家として私たちが「変わらずに」大事にすべき実践の柱とは? また、トレーニング指導者だからこそ融合・活用できる「変わりつつある」トレーニング概念とは何なのでしょうか? リカバリーのためにできるアクティブな取り組みを、エビデンスを紐解きつつ実技もたっぷり交えながら楽しく学びましょう。

※本講演は、講義と一部その場で行う実技を交えた形式です
 

●ジャンプトレーニングの理論と実際
講師:熊野陽人氏
(関西福祉大学 社会福祉学部/大学院 社会福祉学研究科 教授)

ジャンプは様々なスポーツ種目のプレーに存在し、スプリントと同様にファンダメンタルな動作のひとつです。また、プライオメトリクスのようにジャンプ動作をトレーニング手段として用いることで、下肢の筋力・パワー向上を図ることも可能です。 一方で、ジャンプは極めて高強度な運動であるため、闇雲にプライオメトリクスを実施してしまうと、トレーニング効果を得られるどころかケガや障害に繋がるリスクも高くなります。そのため、安全性高く、且つ効率的・効果的にジャンプトレーニングを実施するためには、確かなエビデンスと方法論が必要になります。
本講演では、古い研究から新しい研究まで体系化し、私自身の実践も交えながら皆さんとジャンプトレーニングを考えたいと思います。


講師

竹島伸生 氏
(朝日大学 教授)

1980年中京大学大学院 体育学研究科体力学専攻修士課程修了。1990年医学博士号取得(愛知医科大学)。 名古屋市立大学助手(1980年~1992年)、同大学教授(2004年~2011年)、鹿屋体育大学教授(2011年~2017年)を経て、2017年朝日大学健康スポーツ科学科設立に伴い着任、学科長(2017年~2024年)。国内外で高齢者への運動による健康と機能的自立維持に関する多くの研究を行っている。現在は、光学センサーを用いて高齢者のADL評価の客観的研究に力を入れ、ハワイ大学マノア校とも共同研究を推進している。著書に「ウエルビクス運動のすすめ」、「高齢者のための地域型運動プログラムの理論と実際」(編著、ナップ)、「人間科学の百科事典」(共著、丸善出版)など多数。第11回秩父宮記念スポーツ医・科学賞奨励賞(2008年)、運動器の健康・日本賞奨励賞(2020年)受賞。 日本体力医学会評議員,日本体力医学会東海支部学会理事、日本介護予防・健康づくり学会理事、アメリカスポーツ医学会会員など。

阿部良仁 氏
(NPO法人日本健康運動指導士会 監事、元 米国NSCA本部CASCE(ストレングス&コンディショニング教育認証評議会)理事、元 特定非営利活動法人NSCAジャパン 事務局長)

1954年千葉県生まれ。1978年京都大学、1991年オレゴン大学体育学部修士課程卒業。NSCAジャパン事務局長、日本Gボール協会の副理事長を歴任。2025年にNPO法人日本健康運動指導士会の監事に就任。現在はフィットネスクラブを中心にパーソナルトレーナーとして活動しながら、全国各地において主に指導者向けの講習会の講師として精力的に活動している。 主な著書に『Gボール スポーツコンディショニング パフォーマンスが変わる身体の使い方』(スキージャーナル)など。

井上大輔 氏
(Trem代表) 

1995年大阪学院大学法学部卒業。米国アリゾナ州でファンクショナルトレーニングを学ぶ。帰国後はトレーニングの原理原則に基づいた、誰でも正しく効果のだせるファンクショナルトレーニングを世に広めるため、NPO法人日本ファンクショナルトレーニング協会を立ち上げ、理事長に就任。 坂田ジュニアゴルフスクール、滝川第二高校野球部、神戸弘陵高校野球部、三菱重工野球部(現三菱重工神戸高砂)、兵庫ディオーネ(女子プロ野球)、芦屋学院レスリング部など、多数のアスリートやチームの指導を担当。 現在はパーソナルジム「Trem」(旧フィジカルバンガード)代表として、幅広いクライアントを対象にボディメイクや機能改善、コンディショニングなどのパーソナル指導を務めるほか、多数のセミナーや講演を行い、トレーナーの育成にも尽力している。全日本ナチュラルボディビルディング連盟理事。NASM-PES。
 

川田真琴 氏
(株式会社R-body 統括責任者/コンディショニングコーチ)

2006年株式会社R-body入社。オリンピック・パラリンピック選手の競技パフォーマンス向上やアスレティックリハビリテーションから、一般の方のライフパフォーマンス向上を目的としたコンディショニングトレーニングまで、幅広い対象に指導を行う。また、行政・自治体におけるスポーツ・ウェルネス文脈からのまちづくりや、企業・医療機関に向けたコンディショニングサービス導入のためのウェルネスコンサルティングも手がけている。 R-body Academy 講師(2013~現)、伊達公子×YONEXPROJECTトレーナー(2019~現)、国立スポーツ科学センター(JISS)非常勤講師(2021)。 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、NASM-PES、A-yoga Movement Coach

 
阿部さゆり 氏
(PRI Japan 代表)

1983年東京都生まれ。東京都立西高等学校を卒業後、2002年に渡米。テキサス州立サンマルコス大アスレティックトレーニング(AT)学科を卒業したのち、高校でヘッドATとして働きながら2009年フロリダ大大学院で修士号を取得。 NCAA1部の大学でバレーボール、サンドバレーボール、水泳・ダイビング、ゴルフ、女子バスケットボール等担当のATとして5年間、講師・臨床助教授・AT教育プログラムの実習教育責任者として計8年間勤務し、2018年6月に日本に帰国。2020年12月PRI Japan合同会社設立に伴い代表に就任。現在はPRI Japan代表として呼吸介入の普及に努める傍ら、AZCARE ACADEMYやPLAZ+などのオンラインサロンや全国での講師活動を通じ、「エビデンスに基づく実践」の発展に力を注いでいる。 著書に、「米国アスレティックトレーニング教育の今」(2017年、ブックハウスHD)。ATC、JSPO-AT, CSCS、NASM-PES、NASM-CES、PRT。

熊野陽人 氏
(関西福祉大学 社会福祉学部/大学院 社会福祉学研究科 教授)

2011年大阪教育大学教育学部卒業。2013年東海大学大学院体育学研究科 修士課程修了。2016年鹿屋体育大学大学院体育学研究科 博士後期課程修了。博士(体育学)。 大阪成蹊大学教育学部専任講師を経て、2020年関西福祉大学着任。2025年より現職。同大陸上競技部監督。同大バレーボール部(男子・女子)ジャンプコーチ。 専門種目は陸上競技・跳躍(走高跳・走幅跳・三段跳)、研究分野はコーチング学。特にフィジカルの強化に主眼を置き、ジュニアからシニアのトップレベルまで、国内外を問わず様々な競技種目のアスリートを対象にジャンプトレーニングを行っている。 バレーボールのプロ・実業団チームでのジャンプトレーニング担当や、陸上競技のプロ・実業団跳躍選手のパーソナルコーチを務めるほか、近年は女性アスリートのジャンプパフォーマンス向上をテーマに、女性特有の課題に応じたトレーニング実践・研究へ精力的に取り組んでいる。 JOC強化スタッフ(2017~2022年)、日本陸上競技連盟強化委員会 女子走幅跳オリンピック強化スタッフ(2016~2021年)。

PAGE TOP